不動産所得4
請求人は、不動産貸付業及び農業の用に供されている本件土地の相続を原因とする所有権移転の登記に係る登録免許税は、課税の対象とされる収益を生ずる業務の用に供する資産に係るものであり、また、事業遂行上の第三者対抗要件を具備するためのものであるから必要経費に算入されるべきであると主張するが、本件土地は、相続により被相続人から承継したもので、本件登録免許税は、相続に伴い付随して生じたものにすぎず、単なる家事上の費用に属するものというべきであるから、所得税法第37条に規定する必要経費には当たらない。
昭和57年2月17日裁決
所有不動産について負担する固定資産税等が、不動産所得を生ずべき業務について生じた費用となるためには、一般的には、当該不動産が貸し付けられ、不動産所得を生ずべき業務の用に供されていることを要するものというべきであるところ、本件土地は、貸付けに係る業務のために保有されているものとは認められず、新たに貸し付けるための準備等がされているにすぎないから、本件土地に係る固定資産税は不動産所得を生ずべき業務について生じた費用とはいえない。
昭和58年4月7日裁決
請求人は、本件租税公課等は買換資産の取得価額に算入すべきである旨主張するが、個人の場合、その意思によりこれらの租税公課等の会計処理の選択を許すことは相当ではなく、これを業務上の必要経費とする所得税基本通達は合理的なものであるから、請求人の主張は採用できない。
平成4年5月13日裁決
請求人は、不動産所得の金額の計算上、相続税の延納に係る利子税について、所得税の確定申告税額の延納に係る利子税及び延払条件付譲渡に係る所得税額の利子税を除き附帯税を必要経費として認めていないが、その目的及び趣旨は、附帯税でも罰則的なものとか家事関連的なものについては必要経費として認めないということであるから、事業に対応する利子税については必要経費として認めるべきであると主張するが、所得税法第45条(家事関連費等の必要経費不算入等)第1項第3号は、利子税のうち同法第131条(確定申告税額の延納に係る利子税)第3項又は同法第136条(延払条件付譲渡に係る所得税額の延納に係る利子税)に規定する利子税に限って例外的に必要経費への算入を認めているにすぎず、相続税の延納に係る利子税はこれに該当しないから、必要経費として認められない。 また、相続税の延納に係る利子税は、相続に付随して生じたものであるから、業務の遂行ないしこれと直接の関連をもつものと解することはできない。
平成8年4月5日裁決
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